事務局より
使命感を持ち
それぞれが創意工夫をしたことに
意義を感じる
S-1グランプリ開催について
S-1グランプリ開催の目的は、お客様の視点に立ったものづくりと、ものづくりの楽しさを、改めて社員に感じてもらうことです。
社長から耐圧試験を含めた企画をとの打診がありこのプロジェクトがスタートしました。当初は生前の会長の想いであったハンマーでの鏡板づくりを実現したかったようですが、時代にあわないためこの方法を選択することにしたとのことです。
開催にあたり注力したこと
一番苦労したことが実施要領の作成で、真剣勝負で、公平性を保った内容になるように心掛けました。様々な意見を取り入れると収拾がつかなくなるため、川野課長が主導で作成しました。作成したときは具体性を欠く状態であったため、想定される質問を準備することにしました。
実施要領は参加する人の力量や、チーム毎の特色が出るようにあえて細かい条件を指定しませんでした。図面を渡してしまうと、作成される作品が均一になってしまい面白味がなくなってしまうためです。
チーム分けに関しては、チームでの応募と、個人での応募の二案がありましたが、最終的に後者を選択しました。理由はチームでの募集にすると、参加者が少なくなることを懸念したためです。チーム編成はバランスを重視し、実行委員会でチームを分けました。
会社形式にした理由は、ストーリーを用意し参加者が入り込みやすくするための工夫です。北海鉄工所(林孝彦)が各社(チーム)に圧力タンクを発注したというストーリーにすることで、各チームで役割(社長など)を振り分けることになり決断力や団結力を向上させる狙いがありました。
開催中に注力した事項
参加者のわからないことに公平に答えることに苦心していましたが、問い合わせ票を活用することで解決しました。質問を口頭ではなく、専用の用紙で受け付けることで、類似の質問を受ける手間をなくしました。回答は掲示板に貼りだすことで、共通の認識を各チームに与えることができるため、均一に回答できるようになりました。
真剣勝負であるため、要領を満たさなければ失格させることを厭わないスタンスで臨んでいました。会社形式にしたことによって、コミュニケーションも年代や普段の役職、部署を超えて行われていたように感じます。開催中は各チームの特色や個人の能力に驚かされる場面が多々ありました。リーダーシップを発揮する者、普段していない作業に取り組む者など普段の業務とは違う側面に驚きました。各チームで着眼点が違うため、様々なアプローチで臨んでいましたが、それぞれがこだわりを持っていることは感じられました。
評価は一次審査、二次審査、三次審査の合計点で競われました。一次審査では設計の正確性、二次審査は耐圧試験、三次審査はデザイン、商品価値、決算報告(コスト)の観点から実行委員が評価を付けました。
競技を終えて
それぞれが通常業務を抱えている中で、限られた時間を有効活用し良い作品ができたと感じています。特に業務を離れてチームで取り組んでいるときは普段とは異なるいきいきとした表情をしているように見えました。使命感を持ちそれぞれが創意工夫をしたことに意義を感じています。